シッダールタ/ヘルマン・ヘッセ、高橋健二訳

シッダールタという名の修行僧が、先達の慣例に従うのではなく、自身で悟りの境地を得ようと生きる話。

たとえ仏陀に出会って会話しても、なお、師の教えを全面的に信じて悟りに至るという道を否定し、自分で何事も体験し、自ら悟りの境地を発見到達しようとする主人公シッダールタ。

私はとても共感した。

また、万物に私は存在し、過去と未来は現在と共にある、全ては現在にただ在る、というシッダールタの悟りの境地は私が過去に悟ったことと同じである。

日と月と刀、カイのおもちゃ箱、愛と幻想のファシズムなどの系譜に連なる、特別な男の一生が描かれる私の最も好きな部類の小説だった。

ヘルマン・ヘッセは今まで何度かチャレンジしたが、いまいちピンと来てなかったが、この作品は面白かった。

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