チョコレート・アンダーグラウンド/アレックス・シアラー著、金原瑞人訳

この本は私が次に読もうと本棚から取り出してリビングの机の上に置いておいたら、いつの間にか息子が読みはじめていた。息子が読み終わったので読んだ。

そもそも私が少年小説をオンラインデータではなく実在する本の形で読んでいるのは、息子や娘が私の本棚を眺めて発見できるからだし、興味をもった時には手に取って読んでみてほしいからである。そういう意味では大歓迎である。

ちなみにもう1つの狙いは、実在する本は長年モノとして残るからでもある。読んだ本のことは忘れるけれど、本棚を見れば思い出すことができる。

さて、この小説の肝要な点は世界のおかしな点に疑問を抱き、周囲に流されることなく信念に従って行動すること、仲間と協力すること、仲間を信じること、他者の間違いを許すことだ。

昔は禁酒法、現代の日本でいえば大麻取締法のように、チョコレートが法律で規制されるという人々の息抜きが規制される馬鹿げた規制社会というのが時々、発生する。

現代日本でも革命が必要だが、残念ながら民衆の指示は集まらないだろう。なぜなら無知な童貞ばかりだから。それが残念だ。

以下、あらすじ。

チョコレートや砂糖が法律で禁止された社会。健全健康党による国民への健康や善行の押し付けにより、チョコレートを食べるという人々のささやかな幸福が奪われてしまっていた。

一度社会のルールとして法律で違法とされたら、大多数の人は従順である。チョコレートを隠し持っていたり、売買したりしたら逮捕されてしまう。逮捕されたら精神教育されて人格を破壊されてしまう。そんな不幸なことになるのであれば、チョコレートは恋しいが仕方がない。諦める。これが普通の人の考え方だ。

一方、主人公である少年二人は気骨がある。自分の頭で考えることのできる人間だ。話の分かる一部の大人の協力を得てチョコレートの製造や密売、ひいては地下チョコレートクラブをはじめて繁盛させる。

しかし政府の取締組織は盗撮やスパイを使って、主人公と協力者を逮捕し校正施設送りにする。

校正施設での洗脳に耐え、出所した主人公は、協力者と共に公共放送を乗っ取って革命を起こす。国民全員を刑務所や校正施設にいれることはできない。革命を呼びかける放送を見た国民が外に出て健全健康党へのNOの意思表示をして革命が成就する。

人々に自由を。チョコレートを。

大切なことは少しだけ勇気を出して行動すること。政権の暴走を止めるためには民衆は行動する必要がある。

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