川の光/松浦寿輝
ネズミの親子(父と兄弟)が住んでいた川の護岸を追われ、大冒険の末に川の上流の新たな安住の地を見つけるまでの物語。
バスに乗ったり、動物病院で保護されて脱走したり、鳥(猛禽類)やイタチに襲われたり、悪のドブネズミ軍団に監禁されたり、下水道で水に流されたり。
その度に3匹は運良く助かる。犬や猫や雀や人間が助けてくれる。
ハラハラドキドキといえばそうなんだけど、やはりなんというか所詮ネズミの話なんだよね。
感情移入しにくい。
ネズミが主人公といえば「レミーのおいしいレストラン」を思い出す。
レミーのほうは、ダメな人間と一対になっていたし、人間社会に入っていく話だったから取っ付きやすかったけれど、川の光は純粋にネズミ他、小動物の世界だし、都合が良すぎる展開ばかりで、辟易してしまった。