秋田温泉一人旅 なまはげ伝承館 秋田市民市場のいちばん寿司
奥奥平八郎温泉を発ち、八郎潟を干拓してできた干潟の町、大潟市のサンルーラルホテルで一泊。ホテルは結婚式場を併設しており田舎の一等地であることを自任する良いホテルだった。隣のスーパー銭湯は混み過ぎて5分もいないで出たけど。良かったのは大潟市から宿泊補助として2000円もらえたこと。GOTOトラベルキャンペーンの割引とは別なので、1500円位で朝食付きのホテル泊ができた。
素晴らしい。
さて、ホテルから車で30分の男鹿半島、なまはげ伝承館へ。
元々、私は仮面カルチャー好き。大阪の万博記念公園内の民俗博物館の仮面コーナー大好き。松本大洋の仮面の作りての話「花」も好き。
そういう意味で、なまはげカルチャーには期待していた。
なまはげ伝承館では実際になまはげが民家を来訪する場面を再現してくれるのだ。わくわくドキドキして古民家の奥座敷で待っていると、「うぉー!!怠け者はいねぇか!」と板戸や外壁を叩きながら、なまはげが玄関から入ってくる。
玄関から入ってくると四股を踏むのである。
四股!先日読んだ雷電本記でも四股は象徴的な動作であった。
四股、調べてみると辞書にはこうある。
力士が土俵の上で片足を高くあげ,強く地を踏む所作。 相撲稽古(けいこ)の重要な一方法だが,他方で地を踏み鎮めるという宗教的意味をもつ。 日本各地の祭礼で行う民俗相撲では,力士の四股によって大地の邪悪な霊を踏み鎮め,あるいは踏むことで春先の大地を目ざめさせて豊作を約束させると伝えるものが多い。
そうか、怠け者という悪霊を踏みしめていたのか。
四股を踏んで家の内に入ってきたなまはげは「怠け者はいねぇか」と家中を歩き回る。店主にもてなしを受けて会話をする。そしてまた家中を歩き回り怠け者がいないか、怠けて居たらなまはげがとっ捕まえるぞと威嚇する。
そして怠けないで働くことを誓うと、また来年来るからなと去っていく。
要は畑仕事をサボって怠けていたらいけないよ、子供は親の手伝いして勉強もしろよ、という訓示を集落内で共有するための儀式である。
しかし、それを集落独自に仮面をつけてなまはげという異形の神に扮し、各家庭を回るという文化は凄い。
なまはげが実際眼前に迫り、生活空間を暴れまわるのはとても迫力がある。
興奮した。
集落ごとに手作りの仮面は、ルールが緩くて非常にユーモラスなものから、ロボットみたいなの、埴輪みたいなのとか色々あり興味深い。
でも、男鹿半島では未だに数十の集落で毎年大晦日にやっているっていうんだから、不思議なものだ。
大満足できた。
最後は秋田駅でレンタカーを返して、秋田駅前の市民市場内の市場直営寿司屋「いちばん寿司」へ。間違いない絶品の品。日本海海の幸を堪能して大満足して新幹線こまちで帰路についたのであった。