ワセダ三畳青春記 高野秀行
学生時代というのは獏とした不安を抱きつつ、自分と同じような友人達と来る日も来る日も顔を合わせる中で、バカバカしいことに取り組むものだ。
「ワセダ三畳青春記 高野秀行」を読んで、楽しい学生時代を思い出した。
僕が特に好きな個所は以下2つ。
南米を旅した際に現地のバンド演奏に感銘を受け、帰国の飛行機内で、自分も日本民族の心を音楽で表現したいと思案し「将来は海外の路傍で日本の音楽を奏でて歩くストリートミュージシャンになろう」と考えるに至った。
この妄想あるあるエピソードに凄い共感した。
僕も考え始めると止まらない、感動したらその熱量でドガーっといくタイプなので。
飲み女友達と昼間に屋外(神田川)でパカパカ飲んで喋りまくりすとんと恋に落ちる。昼の魔法にかかったのだ。
昼の魔法。僕も昼から飲むの大好き。以前は週末だけだったけど、平日の昼間からでも飲める今の生活なんだし、昔の女友達誘って昼飲み外ランチしたいなぁ。みんな結婚して子供いるけど、どんな人生送っているんだろう。
この小説は第一回酒飲み書店員大賞の受賞作。酒飲み書店員大賞受賞作は「東南アジア四次元日記 宮田珠己」を読んで知りました。
宮田氏と高野氏はサッパリとして軽妙な文体の海外放浪好き作者ということで似ているよね。酒飲み書店員大賞の候補作や受賞作で気になるものはもっと読もうと思った次第です。