奈良京都一人旅 国宝仏像と紅葉の寺社巡り
日曜日の17時に京都駅着。駅でスーツケースを預けて、千本鳥居の有名な伏見稲荷大社へ。あまり感動なし。その後、奈良へ移動してホテル泊(カンデオホテルズ奈良橿原)。
月曜日。近鉄奈良駅から春日大社まで歩く。春日大社国宝殿見学。鼉太鼓(だだいこ)という巨大太鼓がスゴイ。春日大社に参拝。
レンタルサイクルで若草山、東大寺二月堂と南大門を見て近鉄奈良駅まで戻る。
若草山は「山焼きされている山」という僕の大好物なので、目の前にするまで期待していたが、実体験ではあまり感動がなかった。山が低すぎるからかな。
近鉄奈良駅から春日大社まで2km位あって、これから東大寺とか広大な奈良公園内を歩いて回るのは相当堪えるなと思っていたら、千代田区や港区でお馴染みの赤いレンタルサイクルを発見。
これこそ最上の移動手段と開眼。春日大社、東大寺を巡るなら絶対レンタルサイクルがベストだと思った。めちゃくちゃ楽!
近鉄奈良駅に戻りレンタルスペースで仕事(ビデオ会議)して、もうクタクタだったので、近鉄奈良駅から1.5km離れた地元の銭湯「ほてい湯」へレンタルサイクルで向かう。
地元のおっちゃん達の関西弁のサウナ内での阪神戦談義「もうアカンねん、何しとんねん」な話を聴きながらサウナ水風呂でリフレッシュ。
近鉄奈良駅に戻り、恩師様につれていってもらったのは120年の歴史がある世界遺産の中にある料亭「月日亭」へ。持参したお土産フランク・ロイド・ライトのボールペンとサプールの写真集を気に入ってもらえて良かった。久しぶりに恩師に会えて楽しい会食。お元気そうで何より。
火曜日。朝から雨だった。しかし雨を降らす低気圧は午後には東へ向かうとのことだったので、予定を変更し、まずは奈良国立博物館の仏像館へ。神社鑑賞は雨じゃないほうがいいし。
で、仏像館、めっちゃ良かった。金剛力士像だけ撮影可だったが、大迫力だ。門に組み込まれているよりも美術館で見るほうが作品の迫力が伝わる。
お昼ごはんは奈良国立博物館地下一階のレストランで。トマトソースパスタと生ビール。運良く窓際のテーブルに滑り込めて、遅めのランチをいただいた。
そして東大寺へ。大仏殿の前に東大寺ミュージアムへ、なんて案内板があるので従ってまずはミュージアムへ入った。
奈良国立博物館に保管されている東大寺仏像群もあるが、東大寺ミュージアムにも名品が展示されていた。
東大寺ミュージアムで強く印象に残ったのは誕生釈迦仏。母(摩耶夫人)の脇から生まれた釈迦がいきなり歩いてこのポーズで「天上天下唯我独尊」と言ったんだそうだ。インパクトのある見た目で気に入った。調べてみると毎年4月8日の釈迦の誕生日に甘茶を釈迦仏にかけるイベント仏生会(ぶっしょうえ)というのがあるそうだ。国宝にお茶かけたい!と思って調べてみたら、実際のイベントでは国宝の仏像は使わないとのこと。残念。
東大寺の大仏はとてつもなく巨大で、デカイことは素直に人の心に響くので良いことだ。
法華堂は時間切れで行けず。
奈良国立博物館の正倉院展の時間指定入場チケットで入る。混んでてなかなか一つの作品に集中できずOUT。もう二度と行かない。
水曜日。朝からレンタカー借りて奈良巡り。
長谷寺へ。十一面観音像の足に直接触れてお祈りできる特別拝観期間中だったので、体験してみた。
実際に巨大な仏像に触れるのははじめての体験だったので強く印象に残った。「あ、やっぱり木なんだ。」という第一印象。
十一面観音像自体、とても格好良くて威厳がある。入場時には香りのする粉を手に刷り込み、ミサンガみたいな紐を手に巻かれる。観音様とのご縁を結ぶという意味なんだそうだ。その流れから実際に観音様の足に触れて、観音様と繋がれた感覚を抱くことができた。
鎌倉の長谷寺にも十一面観音像がある。
調べてみると面白い。元々十一面観音像はニ体作られた。一体は奈良の長谷寺に安置された。もう一体は「有縁の地に出現して人々を救うように!」という願いから海に投げ入れられた。その観音像が15年後の736年(天平8年)、三浦半島に流れつき鎌倉の長谷寺が創建されて安置されたのだそうだ。
曽爾高原は山の半分程度が山焼きされていてススキの大群生に覆われている高原。山焼きされた山は大好物なのでとても良かった。
秋のススキの群生が風に一斉に揺れるさまは圧巻だった。
全部山焼きしてくれたらいいのに、山焼きできないところは個人の土地らしい。曽爾高原から近くの山の頂に行く場合は通行料を取るのだそうだ(私は行かなかったが)。土地所有者はがめつい嫌な奴なんだろう。
私が行ったことのある山焼きがかっこいい山:静岡伊豆の大室山、大分県の由布岳
室生山上公園 芸術の森は、室生寺がある山の上部にある屋外の公園。設計はダニ・カラヴァン。山の地すべり対策として開拓し、跡地をアート作品としたのだそうだ。公園自体がアート作品なのも大好物なので、これまたフワフワと散策を楽しんだ。
私が行ったことのある公園自体がアート:北海道札幌のモエレ沼公園、岐阜県養老の養老天命反転地、鹿児島県霧島アートの森、香川県直島のベネッセアートサイト、神奈川県箱根彫刻の森美術館、兵庫県姫路の太陽公園、栃木県那須の東武ワールドスクウェア
室生寺もさすがの雰囲気。宝物殿内の仏像も良かった。やはり仏像を美術作品として鑑賞したいので、宝物殿などがある寺社のほうが好きだ。
伽藍などに安置されていると距離が遠く、暗かったりして細部が見極められない。
木曜日。興福寺の国宝館。文句なし。圧巻。最上級。このために奈良へ来たけど、その価値があった。
八部衆、天燈鬼・龍燈鬼、千手観音。凄すぎ。
梵天と帝釈天が仏頭の両脇に立っている。興福寺の写真集を持っていて予習していたのだが、初見であったので調べてみた。
どうも2つの対となる梵天・帝釈天があるようだ。
1対は離れ離れになってしまい、梵天(興福寺)と帝釈天(根津美術館)が別々に安置されている。〈参考〉
そしてもう1対が国宝館に常設展示されているもの。これが僕の手元の写真集に未掲載だからややこしい。
14時に一度カフェでリモートワーク。
その後は奈良県立美術館へ。奈良人形作家であり、国宝品の模造でも活躍した森川杜園の展覧会。これがまた良かった。奈良人形が凄まじくイイ。図録買った。
その気持ちのいい勢いで近鉄奈良駅周辺で晩酌のため小さな焼き鳥屋へ。そこにいた地元の女性客と意気投合して一緒に店出て、奈良駅周辺をぶらぶら散歩して、土産を追加購入。記憶が曖昧だが、重い皿を10枚も買って、しかも郵送を頼まなかったのを翌朝後悔した。
金曜日。ホテルをチェックアウトして京都へ来て、いざ国立博物館へ行こうとしてみたら、事前に日時指定のチケット購入が必要とのこと。しかも当日分は既に完売。
マジすか。苔寺とか瑠璃光寺とか行ってみたいと思っていた寺社も軒並み事前販売チケット完売。
金閣寺、清水寺、嵐山あたりは過去に行った記憶がうっすらと残っているし他のところをと探して、銀閣寺から哲学の道を歩いて法然寺、永観堂、南禅寺と散策した。紅葉と京都の自社は、刺し身とわさび醤油みたいな鉄板の組み合わせだと再認識。
規模の大小を問わず1000年以上続く雅な風情を大切にしているんだなとあらゆるところで感じた。
日本って素晴らしい国だと思った。




















