モモ/ミヒェエル・エンデ作 大島かおり訳(岩波少年文庫)
時間泥棒に時間を奪われてしまう人間達を、奇跡の少女モモが救う話。
時間がない、忙しい、そんなことやっている暇がない、あまり自分ではこんなセリフは言ってないつもりだ。
けれど、スーパーのレジで会計にやたら時間がかかっている人や、プールの水泳コースをちんたら背泳ぎで塞ぐ人に、少しばかりイライラしてしまうことが、ないと言えば嘘になる私。
つまり、やはり私も、いつの間にか時間泥棒に時間を奪われてしまっているようだ。
家族や友人、会社の社員などに対しては比較的、余裕と慈愛の念をもって接することができても、社会の見ず知らずの人にまで私の愛の度量を拡げられるほど人間ができていないようだ。
未来、現在、過去と時間は流れていく。いつも心に余裕をもって、泰然自若として自分の時間を生きたいものだ。